見積書の提示について1
2026/10/07
近年、建築を取り巻く社会が変わってきました。
2026年になり、新築の工事件数が8割減少したと言っていました。
上半期でも、建設会社の倒産が相次いでいる様です。
昭和から平成までは、見積といえば建築業界でもざっくり「坪いくら」で計算してきました。
というより、計算できました。
現代より、規制も少なく、いろいろ自由だったからです。
この単一化された坪いくら思考が、住宅メーカーの規格住宅を生み、繁栄させました。
見積作業はそのまま、メーカーによって効率化と迅速化で、限定的に用意されたものから選ばされます。
総工費はソフトによって、迅速に算出されます。
同時に、簡略化された省エネ基準を算出できるシステムを構築されてきました。
新建材のような見た目だけ木の様なプラスチックやビニールで均一な質感や手間のかからない材が求められてきました。
無垢材の様に割れや反りなどのクレームからも解放され、安心性を生む結果になりました。
そんな迅速さと安心性が住宅メーカーを構築してきました。
副作用として、構造や外観、材料も、画一的であり、個性的な材料の使用や要望、メーカーで用意していない材料は使えなくなってきました。
住宅メーカーが提案するプランには、自由性がなく、個性的な施主の要望は、画一的なプランになりました。
「注文住宅」というラベリングだけの代用品として提案されています。
注文住宅でしかできない無垢の化粧梁を露出させたりする「構造美」の探究などは、程遠くなっています。
メーカーの造る建物には、「天然素材」「環境にやさしい」「無垢」など環境配慮をうたった錦が昇っています。
しかし、実際 拝見しますと、どこがその錦通りのスローガンか十分に、判断できない住宅も多く存在します。
大量に生産する為のシステム上の都合で出来上がった住宅
家にまで、まるで車の様に、機械的機能性ばかり重要視されている住宅は得意分野です。
本当に地球に負荷のかからない建物か疑問視されます。
地方に行っても、都会と変わらない街並みが増えた要因の様です。
メーカーに与えられた規格から、疎外された施主の多用な希望や考えは、メーカー側が提案した建物によって、黙殺されていきます。
打ち合わせの内容は、重ねるごとに、選定品の中から選ぶだけの無味な、ものとなります。
希望のプランは、理由をつけられ、一方的に住宅メーカーが提示したものに型押しされます。
「注文住宅」ではなく、厳密には「選定住宅」でしょうか。