建設場所をどこに選ぶか?【コスト編1回目】
2020/05/04
読者の皆様こんにちは。
今日は、建築で一番悩んで、一番頭の痛い話です。
建設コストの話です。
まずは、「コストカットとは、どうすればいいか?」
という、本質を考えたいと思います。
その第一回目の
「建設地はどこにすればよいか?」
です。
まずは、
立地の選定です。
1、軟弱地盤を避ける。
A、埋め立て地は、なるべく避けたほうがいいでしょう。
軟弱地盤で液状化の可能性もあります。
旧地が田の場合、軟弱地盤の可能性があります。
旧地が畑の場合は、地盤は悪くない場合が多いです。
B、水を連想させる地名がある場所を避けてください。
出来れば、○○が丘、××が岡、△△台などがよいでしょう。
C,河川の附近もなるべく避けたほうがいいでしょう。
氾濫や津波の遡上も考えられます。
盛土、切土地盤を避ける。
近隣に大きな擁壁のある場所、高低差の激しい場所を避ける。
建設予定地は、なるべく擁壁がない方がよいでしょう。
擁壁がある場合、基盤の土が盛土や切土によって、地盤の沈み方が違います。
その為、建設後に地盤沈下が起きたり、擁壁の改修が必要になったりします。
前面道路はなるべく細街路(4m以下の幅員の道路)は避ける。
この細街路を、建築基準法でいう、法42条2項道路と呼んでいます。
建築基準法(都市計画区域内)では、4m未満の道路の場合、拡幅を義務付けています。
被災時に緊急車両が被災現場に交通事情がわるく、たどり着けない事もあります。
へんてこなのが、新築して、新築した敷地前は4m道路に拡幅した道路なったとします。
しかし、この敷地にたどり着くまでの近隣道路が拡幅していない場合もよくあります。
道路の所有権もよく調べてから、敷地の購入を検討してください。
上下水道、都市ガスの完備の立地を選ぶ。
下水道、上水道、ガス、電気などインフラはなるべく、完備された土地を選ぶと良いでしょう。
上水道は井水でない場合は、必要ですが、道路から私設で引き込みますと、100万円はかかるものだと思ってください。
水道本管の位置や深さで工事費はかわります。
ガスの場合は、公共団体で工事費を負担してくれる場合もあります。
下水道は、ない場合浄化槽の設置となります。
また、浄化した水を流す場合、下流河川の水質の関係から、農業委員会などの同意が必要な場合があります。
道路や周辺地より高低差は、高い敷地を選ぶ。
建築基準法19条でも、周囲の敷地や道路より高くする必要性があります。
窪地や谷地ですと、洪水時に周囲からの集水があり、危険です。
地下水脈も同じで、敷地全体がジメジメした感じになり、建物の腐食も早まります。
ハザードマップで確認する。
公共の避難場所や、津波、地震情報などは予め確認すると良いでしょう。
また、学校や公共施設が附近にある場所は、地盤がしっかりしている場合が、
多いのでお勧めです。耐震基準にそのような指針があります。
上記のポイントを考慮して、建設地を選ぶと、結果的に建設費がぐっと割安になります。
「土」に関係する工事は、意外と驚くほど高いものです。
なるべく、被災しない敷地を選択し、安全でかつコストのかからない土地を是非、お探しください。