職人と怪我と労災
2020/02/12
みなさま、おはようございます。
昨日は、いい天気でしたね。
今日は、
「職人と怪我と労災」
について、お話しします。
職人をしていると、怪我はする。
安全帯に絆創膏と消毒液と包帯は上備している。
昨日は鉄を切断していて、うかつにも、目に鉄粉が入った。
記憶にあるだけでも、過去3回は、入っているので、鉄粉が目に入った場合、目薬や洗顔で取り除けないのは、知っていた。
鉄粉は放置しておけば、目に錆がまわるそうだ。
過去、近所の眼科にいって怒られた記憶がある。
鉄粉は角が尖っているそうで、なかなか取れないらしい。
近所の眼科は、たいそう先生の評判が悪く、当時私も、眼科の先生に言われた。
「そんな汚い恰好で・・・」
作業服を着ていたので仕方がないと思ったが、父も職人だったので、
自分のルーツを否定された様に思え、その眼科には、それっきり行っていない。
昨日は、祭日という事もあって、近所の眼科は休診だったので、すこし離れた街の眼科を探して、いった。
眼科の先生は大学病院から来ている若い医者だった。
近隣の眼科の先生では、鉄粉を除去すれば完了だった気がするが、点眼の目薬2本と、軟膏を処方された。
「軟膏ってどうすればいいんですか?」
「同居されている方は居ますか?」
と聞かれ、いますと答えた。
「目の下の部分にこうして塗ってください」
と実演で教えてくれました。
会計の時、診療代で役15000円ほどかかり、
「ありますか?」訊かれた。
ありますと答えたが、
「随分するなぁ」
と正直思った。
すると、社会保険を使うと労災にならないそうです。
「後日、労働基準局で5号様式を今月中までに貰ってきてもらえば、全額返金となります」と言われた。
社会保険であれば、自己負担が3割負担ですむそうで、処方薬も同様でした。
考えてみれば、労働基準局と眼科で1日、現場を休まなければ、全額が返金されない。
相手は、役所でまた小難しい付帯した書類を出さなければ、
この5号様式が出ない可能性もあるが、何事も経験だと、「労災」なるものを試そうと帰宅した。
職人をしていると、様々な怪我をする。
怪我を予測して、防護品を装着するが、ゴーグルなど、眼鏡のうえに更にゴーグルで囲い、
外気が寒いと、マスクの息で白く曇り、ほとんど見えない。
職人は出来たもので判断されるので、多少のリスクは負っても、
出来たものを完成度高く、作る事を優先してしまう傾向がある。
結局、怪我をして後悔する。
労働者は、過去の劣悪な労働環境から、労働基準法を勝ち取ってきた。
過去、図面ばかり描いていた私は、建設労働者に訪ねた事がある。
「日本はどうして、知的労働者より、肉体労働者のほうが、賃金が高い傾向があるのか?」
すると、友人の建設労働者は言った。
「危険料だよ」と。
確かに、命を懸けて従事している環境であれば、当然である。
現在、建設業をはじめ、運送業、製造業、林業、漁業など直接労働に関わる職業に元気がない。
後継者もない。
ゼネコンの現場にいっても、20代、30代をあまり見ない。
外国人と40代から上がほとんどである。
現場ももうそこに、AIが運営する時代になりつつあるのかと思ってしまう。
今日は、この辺で
ご拝読有難うございました。