建築確認申請と審査期間
2024/02/15
審査側の見るポイントを理解し、指摘されそうな事を提出前に図書に記載する。
指摘事項が少なければ、審査期間が短縮され、効率的になると思う。
実際はどうだろうか?
私も、この方法を行っている。
しかし、審査側は、書いていないだろうという先入観があり、
指摘書には、記載があっても、指摘の要求が山盛りである。
大半は「どうせ書いていないだろう」と審査側は、よくチェックもせず、チェックバックをしてくる。
この質疑書の多さは、代理者のこちら側も回答書を作成するうえでも、業務的に大変な量力を要する。
真面目に検討して、審査側がどこを見るかを知った上で、理解しやすい様に記載しているのに、どうしてこのような状態になるか、はなはだ疑問である。
恐らく、起因は他の代理人の記載事項と能力が、その審査側の観点が現象を生んでいるのだと思う。
「どうせ、書いていない」と。
また、審査側は忙しさがチェック漏れの理由だと云う。
審査機関の「客」は、行政であり、実際申請料金を払ったり、提出先を選択している「施主や代理者」ではない。
民間といえども、その機関の財政の収入元より、「審査請求」を恐れ、結果として、行政から審査内容を問われた時のリスクヘッジが審査業務のそのものである。
審査機関の本質は、ここにある。
その観点でいえば、民間審査機関の体質は、行政体質と類似している。
確かに、民間の審査機関の労働は当時、本当にブラックだった。
5000㎡の工場でも実質的な審査時間は4~6時間程度であり、質疑書を作成し、決済棚に運ぶのに、1日で済ませる事を要求されていた。
本社は、建物の規模で各担当の審査能力や審査実績を見ていた。
それでも、質疑内容の正確性が業務の本質であり、業務時間は深夜11時まで及んだ。
祭日も、出社し、正確性を求めた。
審査といっても、洗練された作業でなく、家内制手工業のマンパワーが主な動力源だ。
つまり、職人的なの能力が必要であった。
もちろん、本社には黙ってのことだったが。
同一規模でも、申請地の違いで、審査内容も審査時間も大きく異なった。
東京23区や横浜、川崎などは、付帯する規制も多く、審査内容も狭小地であり、条例も細かく、斜線や隣地との取り合いなど、神経を使った。
東京は道路条件などのインフラ整備もよくないので、時間を要した。
名古屋、福岡などは、道路条件もよく、明確な指針もあったので、迷いが少なかった。
現代、自分の考えでは、建築確認申請の業務は、適合していないと思われる部分の補正を求めるのはもちろんだが、大半は、図書の些細な相違を指摘しているものを整えるだけのものになった。
それでも審査期間が、戸建ての木造であれば1週間は要する。
審査は、家内制手工業であり、効率性を整備して、適格な指摘が必要だと思う。