石の大様 御影石って本当の名は花崗岩です。特徴は?1回目
2020/04/07
みなさま、こんにちは。
最近、仕事などで忙しく、ブログをさぼり気味でした。
さて、今日は、御影石についてお話させてください。
御影石は、固有名詞で、旧兵庫県武庫郡御影町の一帯でとれた石を指します。
ですので、厳密には花崗岩と呼びます。
そういえば、旧兵庫県武庫郡御影町の一帯は、
「火垂るの墓」
の舞台となったところでしたね。
ですので、厳密にいえば、花崗岩が正式な名称です。
白御影、黒御影など呼びますが、御影町で取れる石は、柿色をしています。
その意味では、よく
「白御影」、「黒御影」と呼びますが、実際、「白も黒」もありません。
本場で採れた御影石は、兵庫県神戸市の六甲山の麓で取れた石です。
他の御影石と区別して本御影石と呼んでいる様ですが、採れなくなってきているので、希少性から、本当に高価です。
さて、御影石の名称は、多少紛らわしいので、今後、花崗岩と呼びます。
花崗岩は、花が群生して咲いた様な模様が名の由来だとか。
色は、緑もあれば、黒、灰色、白黒、青、茶、赤、ピンクなど多様です。
花崗岩は、学術的には、深層岩に分類され、
簡単言えば、マグマが地下深くで、ゆっくり冷えて出来た岩です。
その為、ダイヤモンドカッターなどで切断しているとき、非常に硬いです。
非常に硬いので、作業をしているときは一苦労です。
花崗岩は、色々なところで目にします。
ホテルのフロントの床や壁、
そういえば、最高裁判所の印象深い、壁の石も花崗岩です。
最高裁判所で使用されている石は、茨城県稲田産ですので、
「稲田石」と呼ばれています。
灰色のごつごつ感が迫力ありますね。
最高裁判所の建築家は、
「岡田新一」さんです。
この花崗岩は、本当に美しい表情のバリエーションをもっています。
ホテルのフロントの床などに、ピッカピカに輝いているのは、「本磨き仕上」といって、
とにかく石の表面を極限まで、磨き上げたものです。
これより多少、磨きのグレードが落ちたものを「水磨き仕上」と呼びます。
また、石を用途に合わせた厚さに加工してから、板状になった物の表面をバーナーであぶります。
すると、表面がパリパリ割れて、表面にゆず肌みたいな凹凸ができたものになります。
この仕上を「ジェットバーナー仕上」と呼びます。
これは、床などに用いますと、滑り止めの効果があります。
表情が荒っぽくなる順番では、
「小たたき仕上」「ビシャン仕上」「のみ切仕上」「割り肌仕上」
となります。
割り肌仕上になりますと、岩を割った状態ですから、表情の凹凸は本当に豪快です。
岩を割った状態ですので、たまに錐で開けた穴が半円状に残っています。
これは、岩に一列に穴を開けて、その点同士を叩いて、岩を割った痕跡です。
お城の石垣にも見受けられます。
突然ですが、今日はこの辺としておきます。
また2回目も記載しますので、ご期待ください。
ご拝読有難うございました。