「透明度のある明朗な見積書」について【その2】
2021/04/05
皆様こんにちは。
ここ1か月間、現場にでないで、図面や書類と格闘していますと、少し、お腹が出た気がします。
気のせいでしょうか?
皆様はどうお過ごしでしょうか。
さて、前回の続きですが、
各工事費を、原価で施主様に提示しますと、
そもそも、建設会社はどの項目に利益を計上するかという困った状態となります。
しかし、見積とは、かかる項目に対して、計上するという原則を考慮すれば、諸経費欄がやっぱり最適です。
この諸経費欄が元請け会社の利益と経費という事になります。
結果、
工事原価(下請け業者の見積)
プラス
現場経費(元請け業者の見積)
の2分類化になるというものです。
この利点は読み手の施主側では、
現場経費=工事原価×何パーセントが元請けの計上費だと理解できる事です。
同時に各工事費は、工事原価ですので、最低価格を表示しておりますので、値切れないと判断できます。
建設会社はよっぽど儲かっている様に見えますが、実際不透明感があるため、誤解されると思っています。
諸経費は、工事原価に対して、10~20%程度の計上が妥当だと言われています。
これに対して数多くの営業マンを抱えているリフォーム業者は22~29%の計上が妥当値だと言われています。
この開は、恐らく営業経費の損失分が関係していると思います。
営業主体の工事業者では、複数の営業マンを抱えている分、経費が多く発生していると思います。
また、工事の依頼の経緯も重要な事です。
不動産屋に口利きをしてもらいますと、紹介料が発生するのが一般的です。
不動産業者経由の工事であれば、3%プラス、
マッチングサイト経由の情報では、6~10%プラスとなります。
これは、厳密には紹介料という項目になります。
実際、紹介料として計上したいのですが、マッチングサイトなどは、契約上明確にできない事となっていますので、どこかの項目に織り交ぜて計上しています。
こんな事ですので、ますます不透明感が発生します。
この事から、本来、工事費を抑えるには、直接ホームページから建設会社に工事を直接依頼する事が最も安価になると予想されます。
しかし、現状、見積書の提出方法は、事細かに諸経費を計上するより、材と工にその割合の経費を計上したものが圧倒的です。
そもそも諸経費とは、
各種材料や工賃・運搬費等、直接の工事費に含まれる以外の費用で、
『現場経費』
『一般管理費配賦額』
を合わせたもの。
『現場経費』は、その現場完成の為の必要費用:現場員の給料手当・社会保険料・火災、工事、労災保険料・租税公課・事務用品費など
『一般管理費配賦額』は、会社の必要な経費全体の内、一定比率でその現場が受け持つ費用。本社従業員の人件費、施設維持管理費、法人税等の税金、特別損益、宣伝広告費や通信交通費など。
ここまで、計上しますと、くどいので、結果、「現場諸経費」で、単位を「一式」で計上するのでしょう。