「透明度のある明朗な見積書」について【その1】
2021/03/31
皆様、ご無沙汰しております。
桜も満開となり、天気も良いので外出をしたくなる気分です。
この時期は、花粉と黄砂とコロナ下で季節感とは逆説的に外出に対してブレーキがありますね。
皆様はどうお過ごしでしょうか?
「透明度のある明朗な見積書」について
複数の会社の見積を比較すると、計上方法や面積や数量の算定方法で、比較しようにも、できないと悩まれた方がいると思います。新人の頃、私も建設業界に入って、見積書の作成方法がよくわかりませんでした。
「一式」だの、「材工」だの不透明な項目があり、複数の見積書を並べ、比較しようにも分からない事ばかりです。
同じ部位を計測する場合でも、「m(メーター)」や「㎡」で積算の方法も異なり、複雑怪奇でした。
ある時期、見積の作成する原理がおぼろげながら、理解できる様になりました。
簡単に言えば、下請け業者から提出された、いわゆる「下見積り」に対して、建設会社が何パーセントかを、
余分に計上して、提出している事に気づいたのです。
各工事は、「下見積り」といういわゆる工事原価というものが基軸となっています。
工事原価に対して、元請け業者は、利益と経費を算出します。
こんな事では、元請けの建設会社はブローカー様に見えます。
しかし、実際、元請け建設会社は、現場ではあらゆる経費で出費がよく発生します。
塗装業と足場業だけでしたら、経費の計上は単純なものです。
しかし、全リフォームなど、職工の数が数十社になる現場では、経費は複雑で色々かかります。
こんな、予測不能な経費をどこまで明確に記載できるかという事に悩むわけです。
では、「透明度のある明朗な見積書」とはどういうものなのでしょうか。
単純明快な見積書は施主には人気があります。
サッシ工事 8か所 単価¥80,000 計640,000
これですと、サッシ全体の工事費は把握できます。
逆に不明な点は、
サッシの形状
サッシの大きさ
ガラスの種類と厚さと何層か
網戸や格子は含まれているか、
断熱性能も判明しません。
記載方法が単純ですので、金額だけ比較される方が圧倒的だと思います。
ですので、上記の記載方法は一見、理解しやすいのですが、現場ではトラブルになりやすいのです。
「透明度」は簡単に言えば、
必要な事は、明確に記載がある事
材質、形状、大きさ、厚さなどの仕様が記載されている事
余分な経費や利益を計上していない事
別途と工事範囲の記載がある事
だとします。
最大のポイントは、工事原価をそのまま、直接、施主に計上する事なのでしょう。
これが、各工事別の工事費となります。
各工事を原価で見積書に計上しますと、元請け業者の利益や経費は、どの部分に計上すればよいかという事になります。
元請け業者は、施主と直接やり取りする総合窓口ですので、経費の項目は様々です。
その事で、諸経費欄は、本来、複雑な項目欄が列記されることになるはずです。
ざっと調べてみても、多くの項目が存在します。
本日は、この辺迄です。
ご拝読ありがとうございました。