一級建築士9 日本の歴史
2024/07/28
日本の歴史
学生時代、教師から
「足の裏のご飯粒とかけて、建築士と解く。そのころろは?」
「取らないと気になるけど、取っても食えない」と聞いた。
確かに、周囲の知り合いの個人事務所や建設会社の一級建築士に聞いても、年収が高いどころか、定まらないという話はよく聞く。
30代で設計事務所を立ち上げた。結局10年やっても、本当に食えなかった。
妻には、申し訳ない事をしたと後悔している。
40代になって、民間の審査機関に勤めたが5.5年で退職した。
その後、リフォーム業者に転々と勤め、今の会社をつくった。
実感だが、建築士が食えないのは、制度の不備に一番の原因があるように思う。
責任や制度ばかりが制定され、その代償となる建築士の対価が法で定まっていない事による。
一応、指針はあるが、定めらければ、効果はない。
有資格者なので、責任が集中するのは、覚悟している。
責任を全うする価格帯が保証されていないから、建築士は二分されている。
責任を全うし、低賃金になる。まったく行わない。又はふりだけする。
国策や地方公共団体の取り組みなどで、責任や制度は増すばかりで、業務は増え続けている。
建築士も真面目にこの業務を遂行すると、膨大な時間を要する。
実際この業務に対する、業務価格に定めがない。ポイント的に登場して、業務を行ったふりをする。
しかし、業務量を考慮するとその内容が多く、契約で結んだ業務費は割安感が拭えない。
国や県で、制度を定めるならば、それ以前に業務対価の最低価格は定めるべきであり、建築士などの資格者保護を優先させる取り組みが必要であり、本来の法治国家の枠組みだと思う。
法治国家の下支えは、高度な知識を有した資格者だと思う。
リフォーム会社、ハウスメーカーの営業マンなどは無資格者が多く存在し、彼らの建築に対する知識は底なしにない。
彼らに設計に関連する説明事項や検討事項をさせる事は禁ずるべきだと思う。
嘘とハッタリで施主を欺く説明をよく耳にした。彼らの年頭にあるのは、営業成績とノルマ。
営業か設計かのラインの分別もできていない。営業マンは、設計からいえば、素人だ。
リフォーム会社勤務時に山ほど目撃した。
無資格大工も力学的になんの根拠もないのに、勘や経験則だけで、梁の大きさや壁量を定め、設計に関与してくる。
断じて取り締まる必要がある。
特定行政庁も土木事務所もその査察の痕跡も、目撃もない。噂さえ、聞いたことがない。
日本という国
日本国民は間違いなく日本国を愛している。良くなって欲しいと願っている。
しかし、日本国は国民を愛していないと思う。
過去の歴史を見ても、国民は使い捨てであり、国民に対して、まったく優しくない。
些細な意見に偏り、必要でない制度ばかりつくり、制度を運用している気でいる。
中央の各省庁の、勉強のできる方々が、練りに練った崇高な制度なんだって。
そんな歴史だ。
姉歯事件も、食べられない恐怖が生んだのが起因なのに。