一級建築士4 資格っていうもの
2024/07/20
資格っていうもの
「最近、必要のない資格がやたらと増えたな?」
と師匠が聞いてきた。
「・・・どういうことですか?}
運転免許以外に何も持ってなかった当時、答えに詰まれせた。
「千葉君。資格は、戦後にできたもの」「漢字で短い名もの」それ以外偽物だよ」
「?」
「何とかコーディネターとかカタカナ資格は、実際役にたたない」
それらはアドバイスぐらいだという。
「責任を伴うから資格なんだよ」
漢字で短い名の資格は、社会の基盤を支える重要な資格だという。
医師、弁護士、会計士、行政書士、税理士、鑑定士、測量士、司法書士など。
「サムライ職業っていうんだよ」
建築士も二級建築士はダメだという。
設計業界で食べるなら、最低一級だという。
一級建築士は、漢字で短い名の資格になるという。
二級や木造などの下級資格があるから、短く呼べないという。
一級建築士に合格し、もう、下積み時代の設計事務所を退社していたけど、師匠に報告がてら酒をぶら下げて、
挨拶にいった。
「一級建築士が凄いんじゃない」
とほろ酔いで師匠はいう。
「一級建築士たる、知識を常に怠らない姿勢が凄いんだ」
「もう、俺とお前はライバルだな」
と、師匠は、ほほ笑んでいた。
確かに、現場放置の建築士は、山ほど耳にする。
現場や書類で、名ばかりのそれの幻影をよく見かける。