一級建築士6 バカという烙印
2024/07/24
バカという烙印
子供の頃のいつの日からか、親から勉強ができない子という烙印をあたえられて、育った。
宿題や勉強をしないとご飯が食べられないという、家族の掟があった。
ただ、ごはんが食べたい一心で、机の前に座っても、何を勉強するか途方に暮れて、解き方も判別しなかった。
読書は、周囲にある本や与えられた本に興味がまったく持てなかった。
不器用で学習したふりはできなかったので、飯抜きは、日常だった。
学習は、知識欲であり、知識欲には学ぶと楽しいという尊い快楽がある。
学生時代は、勉強はノルマであり、苦痛であった。
大学受験を経験しなかったが、必要に迫られ、建築士の合格という一連の学習は習慣化した。
「まなぶ事、読むこと。
「探求の楽しさ」があふれた。
10代で勉強をしなかったという確固たる自信があったので、20代は全てに費やせた。
読書量も週間で2~4冊が平均だった。
自宅のアパートは本棚から本が溢れていた。
「バカ」と親が決めつける前に、学習には、過去や今より頭が良くなるというご褒美がある事。
これを教えなければ、
「勉強しなさい」「やればできる」
は、親の口癖だったが、学習や勉強をするきっかけにはならなかった。
勉強の最大の効能を子に理解させないと、確実にしない。
「すごい楽しさを伴う」事だと知らず、学習から逃げ、十代は過ごした。
二十代の全ての時間を学習と読書に費やした。
学習には、費やした分、その情熱の分、凄い感動が伴う事を。